約 363,575 件
https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/47007.html
らんぶるないと【登録タグ VOCALOID ら 冴戒椎也 曲 鏡音レン】 作詞:冴戒椎也 作曲:冴戒椎也 編曲:冴戒椎也 唄:鏡音レン 曲紹介 乱れましょう 舞い踊りましょう 審神者歴4ヶ月、遂に刀剣乱舞のキャラクターイメージソングを書いてしまいました…!刀剣男士随一の男の娘、乱藤四郎くんのイメージソングをレンくんに歌ってもらいました。(動画概要欄より転載) イラスト・動画:アギ 歌詞 (PIAPROより転載) 乱れましょう 舞い踊りましょう 夜はこれから ボクと二人で 始めましょう 出陣しましょう 桜吹雪で着飾って ちょっとかわいいからって 油断なんかしてたら火傷しちゃうよ 乱れ刃の名は伊達じゃないから おさわり禁止! 強くなって 高まったら こっちから攻めてあげる 退屈させないよ 最後まで楽しませてあげるよ みんな一緒に 乱れましょう 舞い踊りましょう 怖がらないでいい ボクに任せて 始めましょう 出陣しましょう 気持ちよくなれるまで まだまだボクの 全部見せてない 気になるのなら 見せつけてあげる 大嫌いな人を蹴散らすよ うまくできたら誉めてね 「みぃつけた。」 かわいがって 大事にしてくれる そんなアナタの傍に居られるように 他の子には負けられないから ガンバるよ 色々と、ね? 乱れましょう 舞い踊りましょう 汗でびしょ濡れに なっちゃうくらいに 始めましょう 出陣しましょう お手入れも忘れないでね 隠れてたって 見つけてあげるよ しつこいくらいで ちょうど良いかな? あわただしくて ぐちゃぐちゃな日でも よろしくね 光らせてね コメント 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/majokkoxheroine/pages/46.html
第八話 『薔薇の花びらが舞い落ちた時、静かに魔法は消える』 天野美紗緒は、小学校からの帰り道を一人でトボトボと歩いていた。 彼女には友達が居なかった。 親の都合で転校したばかりなことに加え、内向的すぎる性格がその原因だろう。 『みっさーおーちゃん!』 そんな美紗緒の肩を、青い髪の女の子が叩いた。 『あ……な、なんですか……?』 突然話しかけてきた子は同じクラスの子だが、名前も知らない子だ。 思わず身を引いてしまう美紗緒だが、青髪の少女は構わず話を続ける。 『ねっ、美紗緒ちゃんは転校したばかりだから、この辺の地理とか詳しくないでしょ? だから、砂沙美が案内してあげようと思って!』 身構えている美紗緒の心境を知ってか知らずか、青髪の少女は悪意無くニコニコと笑っている。 その笑顔のあまりの屈託無さに、美紗緒の警戒心も解れていく。 『は、はい……お願い、します……』 『敬語なんてやだなー、同い年なんだから、ね?』 『う、うん……』 『じゃ、行こ♪』 青髪の少女は美紗緒の手を掴むと、行き先も告げないまま、少々強引に美紗緒を引っ張っていた。 青髪の少女が美紗緒を連れて来たのは、丘の上にある廃堂だった。 屋上から見える夕日が町と海を照らして、とても美しい。 『すごい夕日……綺麗……』 『でしょ、でしょ? ここ、砂沙美のお気に入りの場所なの! ここから見える夕日は、この街で一番綺麗なんだ!』 美紗緒はテラスから身を乗り出すほどに景色に夢中になる。 その瞳はらんらんと輝いており、黒い髪も海風でたなびいていた。 『……本当は、滅多なことじゃこの場所を人に教えたりしないんだけどね』 『え、何か言った?』 『ううん、なんでもない!』 砂沙美は、誤魔化すように笑う。 『でも良かった、美紗緒ちゃんが元気になってくれて』 『え……』 『美紗緒ちゃん、何だか元気なさそうだったから。 砂沙美も元気を無くした時はいつもこの夕日を見に来るから、美紗緒ちゃんもきっと元気になってくれるんじゃないかと思って』 『……!』 この少女は、美紗緒のことをちゃんと見ていてくれたのだ。 自分のことなど誰も気にしないのだと、美紗緒はずっとそう思っていた。 『……どうして、私なんかのことをそんなに気遣ってくれるの?』 『えっ、だって砂沙美と美紗緒ちゃんは友達じゃない!』 『とも……だち……?』 『うん!』 まともに話したのは今日が初めての自分を、この少女は友達と呼んでくれる。 『だから美紗緒ちゃん、これからいっぱいいーっぱい、一緒に遊ぼうね!』 『うん……うん……いっぱい遊ぼう、砂沙美ちゃん!』 パァーっと明るくなる美紗緒の顔。 同時に真っ暗だった美紗緒の心には、暖かい光が灯っていた。 美紗緒が目を覚ますと、そこは一人ぼっちの真っ暗な部屋だった。 「……夢を……見たわ……。砂沙美ちゃんと、初めて友達になった……あの時の夢を……」 美紗緒は周囲を見回してみる。 今はまだ日も昇っていない早朝のようだ。 留魅耶もまだ眠っている。 ほとんど光が存在しないこの部屋の中で、 飾っておいた薔薇だけが、まるで蛍光塗料でも塗られたかのように青白く光っていた。 「そうね……あなたの咲く場所は、あそこがふさわしいのかも知れないわね……」 美紗緒は薔薇をそっと抜き取ると、紙に包む。 外はまだ真っ暗だったが、美紗緒は構わず外出の仕度を始めた。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――― すっかり日の昇った爽やかな朝。 砂沙美は、机に向かってウンウン唸っていた。 「えーっと……本日はお日柄も良く……って、何のご祝儀じゃい! 本日は多忙なところをお越しいただき……って、何の披露宴じゃい!」 「砂沙美ちゃん、さっきから何やってるの?」 ブツブツ言いながら何か書いてる砂沙織に対し、魎皇鬼は怪訝な顔を見せる。 「美紗緒ちゃん……ううん、ミサに会ったら何て言えばいいかって、考えてるの」 「砂沙美ちゃん、まだミサを説得しようと思ってるの?」 「だって……」 困ったような顔をする砂沙美。 そんな砂沙美に対し、魎皇鬼もある提案をする。 「ボク、思ったんだけどさ。美紗緒ちゃんの、ミサの部分だけを倒すことって出来ないのかな?」 「どういうこと?」 「ミサもブラックサミーみたいに、美紗緒ちゃんの悪意が具現化した存在なのかもしれない。 だとすれば、ミサと美紗緒ちゃんを切り離してミサだけを倒すことが出来れば―――」 ……ゾワッ! 「!?」 魎皇鬼は突如として強大な魔力を背中に感じ、振り返る。 それも、身体ごと。 「? リョーちゃん、どうしたの?」 「さ、砂沙美ちゃん……あれ見て!!」 「ど…………どげげぇぇっっっ!!!?」 魎皇鬼の目線に従って窓の外を見た砂沙美の目に映ったものは……。 住宅や山に阻まれていても悠々と見えるほどの高さにそびえ立つ、巨大な薔薇であった。 「……あの薔薇からはとても強い魔法の力を感じる……」 「ってことは、あの薔薇は美紗緒ちゃんが……?」 話し合いながらも、薔薇から目が離せない二人。 それほど、巨大な薔薇は怪しい魅力を纏っていた。 ……っと、その時。 (バササッ) 「どげげっ!! こ、今度は何!?」 突然、砂沙美の目の前に、薔薇を覆うように黒い影が現れる。 「……って、留魅耶くんじゃない。どうしたの?」 逆光でドアップになった留魅耶の影は思いのほか不気味だった。 それはさておき、砂沙美は窓を開けて留魅耶を中に入れてやる。 「……砂沙美、キミに手紙だ。美紗緒から」 「美紗緒ちゃんから……」 砂沙美は手紙を受け取ると、封を開いて中身を読んでみる。 『サミー、あたしたちの関係に決着をつける時が来たわ。 日が沈む頃にあの薔薇のふもとで待っているから、とっととカムヒアするのよ。 byあなたのピクシィミサ』 「あの薔薇のふもと……」 砂沙美は改めて薔薇の方角を見てみる。 あの辺りは、確か……。 「……やっぱりそうだ、あの薔薇が生えてるのって、あのお堂がある辺りだ!」 あのお堂は、砂沙美にとって大切な場所。 大切な人にしか、教えない場所。 砂沙美は、留魅耶に向き直る。 「ありがとう留魅耶くん……必ず行くって、ミサに伝えて」 「……………………」 「……留魅耶くん?」 留魅耶は、無言で砂沙美を見つめていた。 その悲しげな瞳には、何かの決意が浮かんでいた。 「……おねがいだ、砂沙美……どうかミサを、キミの力で倒してやってくれ!」 留魅耶は、砂沙美に頭を下げる。 「る、留魅耶くん……」 「今の美紗緒は……魔法さえあれば何でも出来ると思い込んでいる……。 でも、それは違う……魔法は、完全な存在なんかじゃない……ただのまやかしの術だ」 「……………………」 「魔法を使ってどんなに強くなったとしても、時が経てばその魔法も消えてしまう。人は……魔法で幸せになることは出来ないんだ」 「……うん、わかる……わかるよ。魔法の力があったって、自分の力で強くならなきゃ何にもならないんだよね」 ブラックサミーの一件で、砂沙美は痛いほどそれを思い知った。 「そう、だから……そのことをよく分かっているキミなら、きっと出来るはず……。 ……頼む!! キミの力でミサを倒して……美紗緒にそれを教えてやってくれ!!」 「……おまえなー、今更―――」 文句を言いかけた魎皇鬼を、砂沙美が制す。 「……留魅耶くん、あたし……ミサをやっつけるつもりなんて無いよ」 「えっ……?」 「さっきも、リョーちゃんにも言われたんだ。美紗緒ちゃんとミサを切り離して、ミサだけを倒せって。 ブラックサミーと同じように、ミサは美紗緒ちゃんの悪い子の部分だからって」 砂沙美がチラリと見ると、魎皇鬼は少し気まずそうな顔をする。 「でもね、ブラックサミーもあんなに凶暴だったけど……話せば分かってくれた。それは自分の分身だったからかもしれないけど……。 だからね、ミサだって想いを込めて話し合えば、きっと分かってくれる。……友達になれる。あたしは、そう思うの」 砂沙美は、そっと笑う。 しかし、留魅耶の表情は依然として暗かった。 「……無理だよ……キミは、美紗緒の悪意の深さを知らないからそう言えるんだ……」 留魅耶は飛び上がって窓のヘリに飛び乗ると、チラリと砂沙美を振り返る。 「キミがあの薔薇のふもとに行くのなら、必ず戦闘になる。……必ず、ね……」 留魅耶は吐き捨てるようにそう言うと、両翼を羽ばたかせて。飛び去っていた。 砂沙美は留魅耶の言葉に強い不安を抱いたが、すぐに頭を振って笑顔に戻った。 砂沙美が玄関に向かうと、そこでは津名魅がハイキング用のリュックに荷物を纏めていた。 「ママ、どこか行くの?」 「ええ、ちょっと昔の友達に会いに岡山までね。明日の夕方には戻ってくるわ」 「岡山……ってことは、天地兄ちゃんの家にも行くの?」 岡山には天地の実家があるのだ。同時に津名魅の出身地でもある。 「うーん、勝仁さんにも挨拶したいし、ついでに寄ってくるかもしれないわね」 「じゃ、天地兄ちゃんに黙って帰っちゃったことについて文句言っといてよ」 砂沙美は頬を膨らませてみせつつも、冗談めかした言い方だ。 「ふふっ、いつ砂沙美ちゃんのほっぺが爆発してもおかしくない状況だって伝えておくわ」 玄関に腰掛けて、靴を履き始める津名美。 すると、砂沙美も同じく腰掛けて靴を履き始めた。 「あら砂沙美ちゃんもお出かけするの?」 「……砂沙美もね、友達に会いに行くんだ」 砂沙美はニコッと笑う。 「いつも砂沙美とケンカしてばっかりだった子なんだけど……。 それでも砂沙美、その子とも一緒に笑いたいって気付いたから……。 だから、その子の気持ち……今度こそ分かってあげたいんだ!」 「あらあら……。その子と仲直り、できるといいわね」 「うん!」 「……そうね、砂沙美ちゃん、一つだけアドバイスがあるわ」 トン、と津名魅はおでこがくっつくほど砂沙美に顔を近づける。 「仲直りをしたいなら、相手を理解しようと思うだけじゃダメ。 自分の気持ちを嘘偽り無く、真っ直ぐに伝えることこそ、最も重要な魔法なのよ」 「ま、魔法?」 「そう、魔法。心と心を繋ぐ、とってもステキな力よ」 小首を傾げて微笑む津名魅と、そんな母に戸惑う砂沙美であった。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「ただいま、手紙はちゃんと届けてきたよ」 留魅耶は開いていた窓から、美紗緒の家の中に入っていく。 部屋の中が何故か薄暗いことに気付き、怪訝な顔をする留魅耶。 「……美紗緒?」 呼びかけてみても返事はおろか、物音一つしない。 もう薔薇のふもとまで行ってしまったのだろうか。 その時……。 パァン!パァン! 「パンパカパーーーーン♪」 留魅耶の眼前にクラッカーがぶちまけられると同時に、部屋が明るくなる。 仰天している留魅耶を他所に、ミサはパーティーハットを被って満面の笑みだった。 「ちょっと早いけど、ハッピーバースデイ、ルーくぅん♪」 「な……なんなんだよ、一体……!」 「ささっ、早速フゥーしちゃって、ケーキをフゥーって!」 ミサの言葉通り、テーブルの上にはローソクが十本立ったケーキが用意されていた。 部屋もあちこちがキラキラした物で飾り付けられており、『ルミヤくん、10歳の誕生日おめでとう!』なんて垂れ幕まである。 (何で今、僕の誕生日を祝うんだ……?) 留魅耶の誕生日は近いとは言え、しばらくは先だ。 暇のある時にやっておくならまだ分かるが、何もサミーとの決戦を間近に控えたこの時にやる必要があることだろうか? どういうつもりなのか、留魅耶にはミサの意図が読めない。 「それでバースデイプレゼントもあるんだけど……」 「そ、そんなものまで用意してくれたの?」 最初は戸惑っていた留魅耶も、ちょっと嬉しくなってくる。 一方のミサは、赤い顔をしてモジモジしていたが……。 「……でもそれは、今はオアズケーっ!」 「ええーーーっ!?」 「お楽しみは最後まで取っておくものよん♪」 持ち上げて落とされた留魅耶はヘコんでいたが、それをかるーくスルーして、ミサはベランダのヘリに飛び乗る。 「じゃ、ちゃっちゃとサミーをやっつけて来るから、ルーくんはケーキでも食べててゆっくり待っててネ♪」 ミサは留魅耶に投げキッスを飛ばすと、ベランダから飛び立った。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 砂沙美が廃堂に到着した時、美紗緒はテラスから砂沙美を見下ろしていた。 薄く微笑んで、砂沙美に小さく手を振っている。 「ありがとう、砂沙美ちゃん……一方的な誘いだったのに来てくれて」 「美紗緒ちゃん……」 美紗緒はそっと、視線を空に向ける。 「ねぇ砂沙美ちゃん、覚えてる?」 「えっ?」 「ここから見える夕日のことよ。昔から二人でよく見に来たじゃない」 「……………………」 確かに、ここへ美紗緒と一緒に夕日を見に来たことは何度もある。 「ここの夕日はやっぱり綺麗ね……昔からずっと変わらないわ。……変わらないから、美しいのよね……私達の関係と違って」 遠い目で夕日を眺め続けていた美紗緒だが、ふっと思い出したように頭上を見上げる。 「ところで、この薔薇どうかしら? 素敵でしょう、私が育てたの」 美紗緒の言葉通り、目線の先には廃堂を覆うように巨大な薔薇が咲き誇っていた。 「……綺麗……だと思う…………でも……」 怪しく輝く巨大な薔薇は、確かに美しい……だが……。 「でもね……美紗緒ちゃんの部屋で見せてもらった薔薇は、もっと綺麗だった! こんな魔法の力を借りて大きくなった薔薇より……。美紗緒ちゃんの心が込もった小さな薔薇の方が、ずっとずっと素敵だった!!」 「……………………」 美紗緒は、少し寂しげな顔をする。 「……砂沙美ちゃん、最後に一つだけ聞いていい?」 「…………なぁに?」 「この場所……どうして、私に教えてくれたの?」 「それは……」 砂沙美は、一瞬だけ言葉に詰まる。 それでも答えようとした時、今度は美紗緒の言葉にさえぎられる。 「……やっぱりいいわ、聞きたくない。その理由が何であれ、今の私にはどうでもいいことだもの」 美紗緒はバトンを取り出す。 「……おしゃべりは、この辺でおしまい」 美紗緒の髪が金色に……ミサに、変わっていく。 空中に浮かび上がるミサ。 「……プリティ・ウィング!」 砂沙美もサミーに変身し、腰の帯を飛行形態へと展開して空へ飛び立つ。 「さぁ、始めるわよ! あたしとあなたの、ファイナルバトルをね!!」 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 美紗緒の家で待っていた留魅耶だったが、そわそわとして落ち着かなかった。 食べていてと言われたケーキも結局手付かずだ。 (今頃、ミサはサミーと戦ってる頃だろうか……) 鬼のような形相をしたサミーとミサが戦い合う姿を想像し、留魅耶は思わず身震いしてしまう。 あの仲の良かった二人が、どうしてこんなことになってしまったのだろう……。 (……僕は、砂沙美にとても残酷なことを言ったのかもしれない……。あの友達想いの優しい子に……友達を倒せだなんて……) 今更になって、留魅耶はミサを止めなかったことを後悔し始めていた。 (……やっぱり止めなきゃ……ダメだ、絶対にダメなんだ……。親友同士が本気で戦うなんて、絶対に止めなきゃダメなんだっ!!) 留魅耶は衝動的に、薔薇のふもとへ向かって飛び立っていた。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「どうしたのサミー!? ちゃんと戦いなさいよ!」 ミサは飛び回りながら魔法弾をバラ撒くが、一方のサミーは避けるばかりで反撃をしない。 「あたしは戦いに来たんじゃない! ミサ、あなたと仲直りに来たのっ!」 「いまさら仲良しごっこなんて、まっぴらゴメンよっ!」 ミサは取り付くシマもなく、攻撃の手を緩めない。 「ミサ、おねがい、話を……!」 「ちっ……」 ミサは、動きを止める。 「じゃあ、こういうのはどう? ありがちな手だけど、アンタが戦う気になるまでタウンを攻撃するって言うのは?」 「……!」 ミサは、バトンを眼下に見えるビル街に向ける。 口先で言っているだけかもしれない。 しかしサミーには、確実にそうだという確信は持てなかった。 (ミサに話を聞いてもらうには、とりあえず力ずくで戦闘不能にするしか無いのかもしれない……) 「……ミサ、ゴメン!!」 サミーはバトンを思い切り振りかぶり、ミサに向かって振り下ろす! だが……。 「サミー……こんなことであたしを倒せるとでも思ってるの?」 ミサは、あっさりサミーの攻撃を片手で受け止めた。 想定外のミサの頑丈さに、サミーは一旦距離を置く。 「くっ……以前のミサならこれで倒せたのに……」 「バカね、今のあたしはボディのパワーも魔法で強化してあるのよ。証拠に、ホラ!」 「!」 ミサは一瞬で距離を詰めると、サミーをバトンで殴り飛ばす。 サミーが吹き飛ぶと、それに安々と追いつき、地面に叩きつける。 「く……くぅぅ……」 何とか身体を起こそうとしたサミーの頭を、ミサはヒールで踏みつける。 「ふふん、格闘ゲーマーとしての経験値がこんなところで役に立つなんてねぇ」 「ま、負けないもん……」 ぐぐぐ、と……ミサのヒールを押し返して頭を上げるサミー。 「砂沙美は、美紗緒ちゃんにこれ以上悪いことなんてさせたくない! だから、絶対に負けるわけにはいかないんだもんっ!」 「へー、悪いことって、例えばこんなこと?」 ミサがパチンと指を鳴らすと、頭上の薔薇から大量の花粉がボフンと撒かれ始めた。 「……!? なに、何をしたの!?」 「安心して。この花粉は魔法の力を持ってる者には効かないわ」 「だから、何をしたのよ!?」 「ふふふ……」 ミサは怪しく笑うだけで、サミーの問いには答えない。 しばらくすると、二人の周囲に人影が現れ始めた。 一人や二人ではない、何十人といった数だ。 「あれは……八百屋のゲンさんに……魚屋のタケさんに……」 みな、サミーの見知った顔ばかりだった。 そう……やってきたのは、この海の星町の住人だった。 「さ……これからが、お楽しみよね」 ミサが自ら離れたため、サミーはようやく身体を起こす。 「ゲンさん……タケさん……みんな……。一体、どうしたの……?」 サミーは町の人に呼びかけてみるが、返事は無い。 表情が虚ろで……その割りに、目だけは暗い光を放っている。 「ねぇ、みんな―――わわっ!?」 サミーが町の人の一人に手を触れようとした瞬間、住人達が突然バットで殴りかかってきたのだ。 慌てて身をかわすサミー。 見ると、町の人たちは皆、思い思いの武器を手にしている。 サミーはあっという間に周囲を取り囲まれる。 「み、みんな…………ど、どうしちゃったの!?」 「サミー……おまえは許さない……」 「正義の魔法少女なんて、この町には要らないの……」 町の人達からは……サミーに対する、明確な悪意が感じられた。 「あの薔薇の花粉を吸った者にはね、悪意が植えつけられるの。 ミスティクスみたいな悪意を増幅するなんて生易しい物じゃないわ。 どんな善人、聖人でもね……この花粉を吸った途端、悪の権化に変身するってワケ」 宙に浮いてるミサが、嬉しそうに解説する。 「くっ、プリティ空間!」 「させないわ! ピクシィ空間発動!」 展開しようとしたサミーの魔法空間を、ミサが生み出した魔法空間が邪魔をする。 プリティ空間を完全に展開できないことには、町の人たちの悪意を浄化することは出来ない。 「さ、どうするの? 正義の為に、悪意の塊になった町の人達をぶっとばしちゃう?」 「そんなこと……できるわけないよ!!」 サミーは地を蹴り、ミサに飛び掛る。 打ちかかったサミーのバトンを、ミサは容易に受け止める。 「町の人達は倒せないけど、悪の魔法少女なら倒せるって? まぁ妥当な判断よね」 「おねがいミサ、町の人達を元に戻して!! そうすれば、あたしがミサと戦う理由も―――」 ……ゴンッ! サミーの後頭部に、鈍痛が走る。 痛みから振り向いたサミーに、雨あられと石つぶてが飛んでくる。 町の人達が、サミーに向かって投げつけているのだ。 「なによ、いい子ぶっちゃって……」 「大体、おまえのどの辺が正義の魔法少女なんだよ」 「こっちが苦労して働いてる時に、遊び感覚で人助け気取られて溜まるかよ」 「結局、破壊活動してるだけじゃねぇか。プリティなら何でも許されるとでも思ってるのか?」 口々にサミーを罵倒する町の人達。 「そ、そんな……サミーは、そんなつもりじゃ……!」 狼狽するサミーを、ミサは愉快そうな目で見つめている。 「どう? 周囲の人全てから敵意を向けられる感想は? 世界に嫌われるってのは、こういうことよ」 「引っ込めサミー!!」 「おまえの味方なんてこの町には一人もいないぞ!!」 「役立たずの魔法少女はこの町から出て行けっ!!」 「……………………」 魔法のせいだということは良く分かっている。 分かってはいても、声を荒げる町の人達の様子に、サミーの心は傷ついた。 「ミサ……美紗緒ちゃん……」 サミーは、震える目でミサを見る。 ミサは、サミーをあざ笑っている。 サミーは、腹の底から言い知れぬ激情が湧き出してくるのを感じた。 「……酷い……酷いよ……。こんなの……いくらなんでもこんなの酷すぎるよっ!!」 サミーはそう叫ぶと、ミサに向かって全力で魔法の弾丸を放った。 しかしミサはそれを読んでいたのか、あっさりと瞬間移動してかわす。 「そうよ、もっと怒りなさい、私を憎みなさいよ! いつもお利口さんぶってるアンタの顔が乱れるの、ゾクゾクするわっ!」 ミサの顔が、暗い喜悦で歪む。 サミーは、そんなミサに強い憎しみを抱いた。 「プリティ・フラッシュ!! フラッシュ!!」 ありったけの魔法弾をミサに打ち込むサミー。 しかし、ミサはそれら全てをいとも簡単に打ち落とす。 「どうしたのサミー、それでおしまい!?」 「ぜぇっ……ぜぇっ……」 息を切らせるサミーに対し、まだまだミサは余裕だった。 ミサの魔力の深さは、底が知れない。 それでもサミーは諦めず、再びバトンを構える。 「そうよ、もっともっと本気を出しなさい!」 「プリティ―――」 再び呪文を唱えようとしたサミーの瞳に、不意にあるものが映った。 驚きの余り、サミーの目が見開かれる。 廃堂の窓ガラス。 そこには青い髪の魔法少女の顔が映っていた。 自分のものとは思えないほど、怒りで歪んだ表情。 砂沙美はその顔に見覚えがあった。 そう……。 『あたしは、アンタの弱い心から生まれたアンタの影……。またアンタが目の前の現実から逃げ出すようなことがあったら、その時は……』 (そうだ……そうだよ……) ブラックサミーの言葉を思い出し、サミーは自分自身を諭す。 「サミーは憎しみで戦うんじゃない……。みんなの笑顔……そして、自分の笑顔の為に戦うんだっ!!」 サミーは宙返りして距離をとると、小指を頬に立ててプリティに笑ってみせる。 「ホワット!?」 ミサが驚いたのも無理はない。 サミーから放たれる魔法の力が突然強くなったのだ。 その影響で、プリティ空間が一瞬で広がる。 (みんな……元に戻って!!) サミーの想いの魔法が人々にかけられた悪意の魔法を打ち破り、人々は花粉の影響下から解かれていく。 「お、俺達は一体……」 「おい、あそこを見ろ!」 「サミーとミサが戦ってる!」 正気に戻った町の人達は、空中で戦闘を続けるサミーとミサを見つけてガヤガヤと騒ぎ出す。 「あれがサミーの力……想いの魔法……」 驚嘆を込めてそうつぶやいたのは、実はちょっと前から居たけど怖くて割り込めなかった留魅耶だ。 (やっぱりそうなんだ……サミーの魔法は誰かを守る時、最も強くなるんだ……) それに対して、ミサの魔法は……。 「やってくれたわね、サミー……。やっぱりあんたが居る限り、悪い子ワールドは作れないみたいね!」 怒りに燃えるミサは、サミーに全力で攻撃を仕掛けていく。 「ピクシィ・ブレストファイヤー!!」 「きゃああああっ!!」 ミサの胸元から放たれた巨大な魔力の塊を正面から食らってしまい、サミーは墜落して地面に叩きつけられる。 想いの力によってサミーの魔法が強まれば、ミサの魔法もそれを上回るようにどんどん強力になっていく。 そう、ミサのサミーに対する憎しみの心が強くなるのに比例して……。 サミーの魔法を光とすれば、ミサの魔法は闇の魔法……。 そう表現できるほど、両者の魔法は対極の感情から生まれていた。 「さぁっ、トドメよサミー……。あんたさえ居なくなれば、悪い子ワールドは完成するのよ!!」 「待ってミサ、もう勝負はついたよ!」 「ルーくん!?」 二人の間に割って入る留魅耶。 「どいてよルーくん、サミーにトドメが差せないじゃない!」 「そこまでする必要は無いじゃないか! もうサミーは戦えないよ!」 「サミーが戦えないですって!? 後ろ、見なさいよ!」 「えっ!?」 ミサの言うとおり、サミーは上体を起こして立ち上がろうとしていた。 「サミーは……正義の魔法少女は、負けるわけにいかないんだから……」 「も、もうやめてくれサミー!! ミサには敵わないって分かっただろ!?」 「ルーくんは黙ってて!!」 ミサは留魅耶を押しのけると、トドメを差すためにサミーの元へ歩み寄る。 ……と、その時。 「サミー、大丈夫か!?」 倒れたサミーを庇うように、町の人たちが立ちふさがる。 「みんな……ダメ、逃げて……!」 痛む身体にムチ打ち、サミーは立ち上がる。 「サミー、無理をするな!!」 「サミーには今まで散々助けてもらったんだ!!」 「そうだ、今度は俺達がサミーちゃんを助ける番だ!!」 「悪い子ワールドなんて作られてたまりますか!」 「…………みんな…………」 そう、これは自分だけの戦いじゃない……。 だから……。 「……ありがとう……でも、やっぱりここはサミーに任せてっ!」 振り向いて、町の人たちにウィンクしてみせるサミー。 サミーには、気付いたことがあった。 今の自分には、自分のものではない想いの力も集まっている。 そう、これは……。 (受け取ったよ、サミーを想ってくれるみんなの心……。サミーは一人じゃない……だから、絶対に負けないっ!!) サミーは湧き上がる魔法の力を解き放つ! 「プリティミューテーション・ミラクルリコール!!」 皆の想いが詰まった魔法は、呪文と共に解き放たれ、サミーを包み込む。 閃光が収まった時……そこには、青い髪の女性が立っていた。 魔法の力で大人になったサミーだった。 やはりというべきか、その姿は津名魅に似ている。 「これは……まさか、伝説の二段変身!?」 留魅耶は驚愕する。 二段変身は、よほど強力な想いの力が一堂に会さない限り不可能な伝説の魔法だ。 その魔法を使った者の力は、軽く十倍以上になる。 それを、サミーはやってのけた。 ミサに…………勝ち目は、無い……。 「なぁによ、ママりんの真似っ子した所で何になるのよ。そのコケおどしの化けの皮、今すぐに剥いであげるわ!!」 大人となったサミーに対し、躊躇せず飛び掛るミサ。 「頑張れサミー!!」 「ミサなんかやっつけちゃってー!!」 「俺達はみんなサミーの味方だぞー!!」 サミーに救われた全ての人々が、サミーの勝利を祈っていた。 誰一人、ミサの味方をするものはいない。 「ひ……酷いよ」 留魅耶の脳裏に、美紗緒の悲しそうな瞳がちらつく。 誰にも理解されない孤独を、美紗緒はいつも抱えていた。 留魅耶はサミーとミサの戦いを止めに来た。 そのはずだった。 しかし……。 「ミサぁぁぁぁーーーーーーッ!!!! 頑張れぇぇぇぇーーーっ、サミーなんかに負けちゃダメだぁぁぁぁーーーーっ!!!!」 留魅耶は思わず叫んでいた。 誰が彼女の敵になっても、自分は……。 自分だけは、ミサの味方でいなければならない。 考えるよりも先に、そう想った。 一方、二段変身で魔法の力が強化されたサミーには、 手を触れずともミサの心の奥底までをも感じ取ることが出来た。 『私はちっぽけな薔薇と同じ……。どんなに頑張って咲き誇っても、誰も手に取ってはくれない……。 誰か、私と一緒に居てよ……私、どうして一人ぼっちなの……? トゲがあるから、いけないの……? みんな、私が悪いの……?』 (今なら分かる……美紗緒ちゃんの気持ち! あの薔薇は、美紗緒ちゃんの悲しみそのものなんだ!) サミーは、ミサの背後にある薔薇を見据える。 (あたし、美紗緒ちゃんの中の悲しみをやっつける! そうすれば、きっと……!) 「何をぼーっとしてるのよ! 喰らいなさい、ピクシィ・セクシャルファイヤー!!」 ミサの研ぎ澄まされた魔法の矢がサミーを襲う。 しかし……。 「ハイパー・コケティッシュ・ボンバー!!!」 放たれたサミーの魔法は、そんなミサの魔法をあっさり飲み込んでしまう。 普段より更に巨大なハートの弾丸が、巨大な薔薇を消し飛ばす。 「なっ!? そんな、こんなことって……うぅっ!!」 四散した薔薇から生まれた巨大な衝撃波が、ミサの小さな身体を吹き飛ばす。 (……私……負けたのね……) 薄れ行く意識の中、ミサはハッキリとそう認識した。 カラン……カラン……。 衝撃で揺れたお堂の鐘が、悲しげに鳴いていた。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 吹き飛んだミサを必死に捜索していた留魅耶は、誰よりも早く、山のふもとの茂みで倒れている彼女を見つけた。 意識はあるようだが、どこかその雰囲気は頼りない。 「ミサっ!! ダメだよミサーーーッ!! あんなことをしてまでサミーに勝ちたかったのに、こんなところで倒れてちゃダメだよっ!!! まだイケるよ、キミの力なら絶対にサミーを倒せるよっ!!!」 泣きそうな顔でまくし立てる留魅耶と対照的に、当のミサはどこか達観したような顔だった。 「いいのよ、ルーくん……。あたしの全てを賭けてでも、サミーには勝てなかった……。 ……でもね、これであたしの目的はきっと果たされるのよ……」 「目的!? 目的はサミーに勝つことじゃ……!?」 「できれば、そうしたかったけどね……。でも、それはきっと叶わない願いだとも思ってた……」 「じゃあ……?」 「……だから、今はもう一つの目的を果たすことに、全力を注ぐだけ……」 ミサは、そっと心臓の辺りに両手を当てる。 「……今、サミーと全力で戦って、そして負けたことで……。 あたしの中にかつてないほど悪意……そして絶望が満ちているわ……。 それに呼応して、魔法の力も極限まで高まってる……計画通りね……」 「魔法の力を高めるために、わざとこんなことをしてたって言うのか……? そんなに魔法の力を強くして何を……一体何をするつもりなんだよ、ミサ!!」 「……………………」 ミサはそれには答えず……代わりにどこか遠い目で、ポツリとつぶやいた。 「……ルーくんのお母さん……美人、ね……」 「!?」 「真っ赤な長い髪……目元はルーくんそっくり……。普段は気丈に振舞ってるけど……一人きりの時は、ルーくんを想って泣いてるわ……」 留魅耶は、ミサの瞳を覗き込む。 ミサの瞳の中には、確かに地球では無い世界が映っていた。 「ジュ……ジュライヘルムの様子を、遠視してるの……? すごいよ、そこまで魔力が高まってるなんて……!」 「うん、だからもう大丈夫よ……。ルーくんは、お母さんのところに帰れる……」 「えっ……!?」 留魅耶の身体がふわりと浮き上がる。 彼の背後に魔力が集まり、魔法で出来た巨大な扉が形成されていく……。 「こ、これは……空間移動魔法!? しかも次元横断級の!?」 「そう……これが、あたしからルーくんへの……バースデイプレゼントよ……」 「くっ……」 複雑な感情が留魅耶を満たし、体内をかき乱す。 それに耐えきれず、彼は叫ぶ。想いが溢れだすままに。 「待って、待ってよミサ!! 僕は確かにジュライヘルムに帰りたい!! 母さんにも……今すぐにでも会いたい!! ……でも……でも……!! こんな状態のミサを置いたまま、帰れるわけなんて……あるはず無いじゃないか!!! 僕は、ミサと一緒に居るよ…………ずっとずっとずっと、側に居るよっ!!!」 「ダメよ……これはおそらくあたしの最後の魔法……。今を逃したら、もう二度とチャンスなんて来ないわ……」 扉はゆっくりと開き、徐々に留魅耶の身体を吸い込んでいく……。 「い……嫌だ……。美紗緒…………僕は、キミのことが……っ!」 「……ルーくん!!」 「っ!?」 突然ミサに強い調子で呼びかけられ、留魅耶は硬直する。 「……忘れ……物よ……」 ミサは何かを留魅耶に投げ渡す。 それは、扇形のバトン。 魔法少女・ピクシィミサのバトンだった。 「そ、そんな……ダメだよ美紗緒!! これが無かったら、キミは―――」 ……バタン。 留魅耶が最後まで言い終わらないうちに、魔法の扉は閉じた。 扉の内側では、留魅耶がジュライヘルムへ続く異空間を飛び始めているだろう。 ミサの最後の魔法は、役目を終えて消滅した。 「……十二時が……来たのよ……」 バトンを失ったことにより、徐々にミサを覆う魔力が消えていく。 金色の髪が、輝きを失っていく。 「魔法は、夢と同じ……。そして、夢は覚めるもの……。 ルーくんは元の世界に戻り、ミサという魔法も消えた……。後には、美紗緒という名の空っぽな子が一人、残るだけ……」 とうとう変身が解け、そのまま気絶してしまう美紗緒。 その様子を、物陰から伺っていた人影が一つあった。 人影は美紗緒に近づくと、そっと美紗緒の身体を抱き上げた。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 留魅耶は、ミサの魔法で無事にジュライヘルムに帰ってくることが出来た。 美紗緒のことは気になったが、やはり今は故郷に無事に戻ってこれた喜びが勝った。 人間の姿に戻った彼は、母が居るであろう部屋にひた走った。 そうして彼がたどり着いたのは、ジュライヘルムを統べる女王の私室……。 「か……母さぁーーーーーーん!!!」 扉を跳ね除け、中に飛び込んだ留魅耶を出迎えたのは……。 「留魅耶ぁーーーーーーッ!!!」 「ぐぇぇっ!!?」 鳩尾にカウンターで入った、母の飛び蹴りであった。 「あぁんた、今まで何処行ってたのよぉーーーっ!! こちとら、心配で夜も眠れんかったんじゃあーーーーっ!!」 とても睡眠不足には見えないパワフルさで留魅耶をドツきまわす母。 燃えるような赤い長髪も、本当に火が灯ってるんじゃないかと錯覚してしまう勢いだ。 「あんたのせいで政務に集中できんわ、飯も喉を通らないわで、もう大変だったんだからっ!!」 「ぼ、僕のせいじゃないよっ! だって僕は空間移動魔法の事故に巻き込まれて―――」 「黙らっしゃい!!」 母の鉄拳が留魅耶の頭部を襲わんとしていた、正にその時……。 『ピンポンパンポン♪』 魔法の力で空気を振動させて伝えるアナウンスだ。 『女王様、女王様! 至急、政務室までおこしください! 繰り返します、女王様、急いで政務室までおこしください!』 「……ちっ!」 母は留魅耶をぽいっと宙に放り上げると、あっという間に魔法の力で彼を縛り上げて天井に吊るしてしまった。 「反省するまでご飯抜き! 分かったわね!!」 「……はぁ~い……」 僕のせいじゃないのに……。 留魅耶は納得いかなかったが、今は母の機嫌が直るのを待つしかなさそうだ。 しかし、留魅耶はやはり不幸の星の下に生まれたのであろうか。 母が今呼び出された理由は神官の汚職の発覚という重大事件であり、 それの対応に追われるハメになった母の機嫌が良くなるはずはもちろんなく……。 結局、留魅耶の受難の日々は、軽く月を跨いでしまった。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「―――美ちゃん! 砂沙美ちゃん!!」 「…………あ…………」 サミーは、魎皇鬼の呼び声で目を覚ました。 「あたし…………?」 (……そうだ、あたし……コケティッシュボンバーを使った後……) サミーは衝撃で吹き飛んだミサを追いかけようと思った直後、ふっと意識が遠のいて倒れてしまったのだ。 大人になった魔法は既に解け、今の姿は通常サミーのものだ。 「砂沙美ちゃん、あんな強力な魔法を使ったんだもの。そりゃ反動で倒れちゃうよ」 「ほとんど無意識に使ってたんだけど……あれってそんなに凄い魔法だったの?」 「砂沙美ちゃん程度の魔法力で扱えたのが信じられないぐらいの魔法だよ」 「あっそ……」 全然褒められてる気がせず、不機嫌な顔になるサミーだが……。 「! そうだ、美紗緒ちゃん!!」 慌てて周囲を見渡すが、人の気配は無い。 ちなみに町の人達の姿が見えないのは、魎皇鬼が帰しておいた為である。 「リョーちゃん、美紗緒ちゃんは!?」 「コケティッシュボンバーの衝撃で向こうの方に吹き飛ばされてたのは見たけど……」 「あっちだね!?」 サミーは空を飛んで、木々を見下ろす。 が、美紗緒はおろか人っ子一人見当たらない。 「美紗緒ちゃん……どこに行っちゃったの……?」 サミーは、美紗緒の姿を町中探し続けた。 美紗緒の家も窓から覗いて見たが、美紗緒はまだ帰ってはいなかった。 「美紗緒ちゃん、居ない……どこにも……」 疲れ果て、住宅の屋根の上にへたり込むサミー。 「……美紗緒ちゃんの心の中、悲しみでいっぱいだった……もしかして……」 最悪の想像が、砂沙美の脳裏をよぎる。 「ねぇリョーちゃん……美紗緒ちゃんの居場所が分かる魔法は無いの……?」 「……無いことは無いけど……」 「ホントっ!?」 「でも、今の力を使い果たしてヘトヘトの砂沙美ちゃんに出来るかどうか……」 魎皇鬼は渋い顔をする。 その魔法は、使い方を誤れば事故に繋がりやすい危険な魔法なのだ。 「おねがい……教えてリョーちゃん!!!」 「……うん、分かったよ」 サミーの熱意に負け、魎皇鬼はサミーにその方法を伝えた。 「さぁ、砂沙美ちゃん、キミの心の中を美紗緒ちゃんでいっぱいにするんだ!」 「うんっ!」 サミーは目を瞑り、両手を合わせて祈る。 (美紗緒ちゃん……何処にいるの……? 会いたい……すごく会いたい……。砂沙美ちゃんは美紗緒ちゃんに会いたい……!) そのことを、そのことだけを強く思い続けた砂沙美は、高らかに呪文を唱えた。 「プリティ・テレポーーート!!!」 サミーの身体は光に包まれ、何処かへと飛んでいったのだった。 ~ 第九話へ続く ~
https://w.atwiki.jp/dq10f/pages/33.html
バラモス ■行動 ネクロゴンドの波動 (周囲 1500ダメージ+転び ジャンプで回避可能) ※5回手を振って衝撃波/1回手を振って衝撃波の2パターン。振り下ろして溜めて手を振り上げつつジャンプするので手を振り上げてジャンプするときに一緒にジャンプ。 はらわたをえぐる 煉獄火炎 灼熱 イオグランデ 魅了の舞い 奈落の舞い (属性耐性低下) 暗黒の舞い (いてつくはどう+特技封印) 暗黒の霧 (幻惑+攻撃魔力低下+攻撃力低下) ■装備 盾:ブレス耐性/盾ガード率 体下:封印G/幻惑G 腕:呪文詠唱速度/MP消費しない率 足:転びG 顔アクセ:ぐるぐるメガネ(魅了G) 指アクセ:封印G/幻惑G 他アクセ:竜のおまもり(炎耐性)/大地の竜玉(HP) ■構成 パラ+魔+僧+僧 ■必要スキル キラキラボーン 聖女の守り
https://w.atwiki.jp/cage00/pages/3.html
【マクロ】 ■魔法剣ホーリー 頭割りと繋がってる人と何もない人:ボス背面 ■女王の舞・直線散開 ※ボス基準 MT 近1 近2 H1 H2 遠1 遠2 ST ■ポルル後散開 MT ST H1 近遠1 近遠2 H2 ■女王の舞・茨 マインドジャック 盾ヒラ北側 DPS南側 ■サモン ボスをわいていない方向へ誘導 ==========P3・墓地========== ドラゴン:南東 クルル北西固定後倒す ==========P4・図書館========== ■女王の舞・本散開 ーーーーー北ーーーーー H1 MT ST H2 遠1 近1 近2 遠2 ーーーーー南ーーーーー ■女王の舞・本+トンカチ散開 タンクと近接は中央気味に集合 ヒラと遠距離は外側に捨てる 近接LB3ボスへ ■魔法剣ホーリー担当 盾の本(北):単体マーカー 魔法の本(南):頭割りの人内側 何もついてない人外 ==========P5========== ■ゲームボード ヒラ→タンク→DPSの順で受ける ■各女王の舞 ボスの乗っているマスで判断 茨:タンクヒラ北側 DPS南側 ■サモンデス マインドジャック 線対象者は移動後に対角線上になるように回避 ■雑魚湧き 次元波動4連 ※キャスLB 巨人を最優先 オーバーヒートはレンジかST沈黙 時間切れ=11分40秒くらい マーカーは北から時計回りにABCD 【参考攻略記事】 http //jp.finalfantasyxiv.com/lodestone/character/9416493/blog/3452207/ 【攻略動画】 【マインドジャックとサモンデストークン】 わかりやすい避け方 【タイムライン】 "フェーズ1" 0 01 "戦闘開始" 0 05 "クリティカル" 0 15 "魔法剣ホーリー" 0 20 "磁場転換" 0 32 "女王の舞い"→"円で散開" 0 39 "ヘイスト" 0 42 "魔法剣(ランダム)" 0 46 "次元波動" 0 56 "ゲームボード" 1 00 "ポルルルル!" 1 07 "ゲームスタート" "フェーズ2" 1 18 "パネルシャッフル" 1 24 "女王の舞い(線切り)" 1 31 "魔法剣ファイガ" 1 36 "ヘイスト" 1 40 "魔法剣サンダガ" 1 44 "クリティカル" 1 50 "次元波動" 1 56 "サモントークン(エレ)" 2 08 "ヘイスト" 2 11 "魔法剣ブリザガ" 2 18 "マインドジャック" 2 28 "女王の舞い(線切り)" 2 35 "魔法剣ファイガ" 2 40 "次元波動" "フェーズ3" 2 49 "パネルシャッフル" 2 54 "サモントークン(ドラゴン)" 3 03 "女王の舞い(全体範囲)" 3 10 "クルルルル!" 3 16 "次元波動" 3 29 "クリティカル" 3 41 "サモンデストークン(死神)" 3 51 "女王の舞い(全体範囲)" 3 58 "ヘイスト" 4 01 "魔法剣(ランダム)" 4 05 "次元波動" "フェーズ4" 4 12 "パネルシャッフル" 4 17 "女王の舞い(1人1マス散開)" 4 25 "ポルルルル!" 4 31 "サモントークン(ビブロス)" 4 42 "女王の舞い(1人1マス散開)" 4 47 "マジックハンマー" 4 49 "カルルルル!" 4 54 "次元波動" 5 02 "クリティカル" 5 12 "次元波動" 5 19 "魔法剣ホーリー"→"青本:頭割 何も無い人" "緑本:AoE対象4名" 5 25 "女王の舞い(1人1マス散開)" 5 36 "次元波動" "最終フェーズ" 5 45 "パネルシャッフル" 5 50 "ゲームボード" 5 59 "カルポルクル(ランダム1)"→"タンク受ける" 6 05 "カルポルクル(ランダム2)"→"ヒラ受ける" 6 11 "カルポルクル(ランダム3)"→"DPS受ける" 6 16 "ゲームスタート" 6 29 "女王の舞い(ランダム)"→"本:1人1パネル散開" "茨:中央集合で線切り" "氷:氷床へ移動" "他:円で散開" 6 40 "魔法剣ホーリー" 6 45 "磁場転換" 6 56 "クリティカル" 7 06 "マインドジャック" 7 11 "サモンデストークン"→"外周床は即死" "距離減衰攻撃" "対象の死神から対角へ強制移動" 7 24 "強制移動開始" 7 30 "女王の舞い(ランダム)" 7 44 "次元波動" 7 55 "ヘイスト" 7 58 "魔法剣(ランダム)" 8 03 "魔法剣(ランダム)" 8 08 "次元波動" 8 17 "サモントークン(キャスLB3)" 8 27 "ヘイスガ" 8 32 "次元波動" 8 37 "次元波動" 8 42 "次元波動" 8 47 "次元波動" 8 55 "女王の舞い(ランダム)" 9 01 "魔法剣ブリザガ" 9 10 "次元波動" 9 16 "クリティカル" 9 25 "女王の舞い(ランダム)" 9 38 "魔法剣ホーリー" 9 42 "磁場転換" 9 43 "クリティカル" 10 03 "マインドジャック" 10 06 "サモンデストークン"→"外周床は即死" "距離減衰攻撃" "対象の死神から強制移動" 10 19 "強制移動開始" 10 26 "女王の舞い(ランダム)" 10 41 "次元波動" 10 50 "ヘイスト" 10 54 "魔法剣(ランダム)" 10 59 "魔法剣(ランダム)" 11 03 "次元波動" 11 14 "ゲームボード" 11 19 "ゲームスタート" 11 25 "(´・ω・`)"
https://w.atwiki.jp/ws_wiki/pages/15390.html
Kcl/W78-003 カード名:始まりの季節 渚 カテゴリ:キャラ 色:黄 レベル:1 コスト:0 トリガー:0 パワー:4500 ソウル:1 特徴:《Anniversary》・《演劇》・《だんご》 【永】 あなたのターン中、他のあなたの《Anniversary》か《だんご》のキャラ1枚につき、このカードのパワーを+500。 【自】CXコンボ このカードがアタックした時、クライマックス置場に「桜舞い散る坂道」があるなら、あなたは自分の控え室のレベルX以下の《だんご》のキャラを1枚選び、手札に戻してよい。Xはあなたの控え室の「桜舞い散る坂道」の枚数に等しい。 演劇部をまた、作りたいです レアリティ:SP RR Key 20th Anniversary収録 20/5/11 今日のカード ・対応クライマックス カード名 トリガー 桜舞い散る坂道 枝
https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/34004.html
うすべにざくら【登録タグ IA NiwakaP う 曲】 作詞:NiwakaP 作曲:NiwakaP 編曲:NiwakaP 唄:IA 曲紹介 「永遠に舞い散る 薄紅桜」 歌詞 (動画より書き起こし) 霧雨潅ぐ 朝焼けが照らす水面 ひとり歩く 時の迷路は 戻れぬ旅路に誘う 紅い華が 舞い散るこの場所で 数多の祈り 奏で紡ぐこの歌よ 終わる世界 漣に消えても あなた探して 宵を彷徨う 荒れた景色に 願い夢見てたひとつの光 未来と過去 時代を超えて 今 出逢う 聲に導かれ 月夜凪いだ 天つ風吹く路 解ける刻は 変えられない運命(さだめ)でも いつか夢見た 想い合える今を 叶えるために この手伸ばした ふたり歩む この旅路の果てに 雅咲く華 今生に咲き乱れて 刹那消えた 儚い愛のように 永遠(とわ)に舞い散る 薄紅桜 コメント 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/kisidakyodan_wiki/pages/34.html
コノハ 曲名 コノハ 作曲 岸田 作詞 岸田 編曲 岸田、はやぴ~、みっちゃん (岸田教団 THE明星ロケッツ) 収録 『LITERAL WORLD』、『岸田教団アーカイブ(※訳あって)下巻』 歌詞 失くした季節は モノクロのようで 最後の約束 答えは聞かないままでいいから 忘れて 風にのって 揺れた思いを コノハ舞い散る季節に 昔交わした 言葉拾って 思い出のまま還した 重ねた 心を 踏み越えた先の 一つの証明 答えを探して 歩き続けた 知らないままでも いいから 見えない明日を 空に重ね コノハ舞い散る季節に 消えた夢と 欠けた月に ただ流されただけでも 願う強さで 一つも 変わらないから 風にのって 揺れた思いを コノハ舞い散る季節に 昔交わした 言葉拾って 思い出のまま還した 次曲(girl of nothing) コメント 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/mousouvs/pages/364.html
天竜神 コスト:450 耐久:680 合体姉妹ロボ。武装が豊富。 『光と闇の舞い』も一応だが再現可能。 メイン射撃【コンテナミサイル】 弾数:30 リロード:6秒(打ち切り式) ミサイルコンテナからミサイルを5発まで連続発射する。 誘導性は低いが弾速が速い。 チャージ射撃【ジャミング弾】 相手を誘導せず、ダメージもほぼ0の弾頭を5つ発射。 何かに当たると爆発し、広範囲を暗闇に包む。 暗闇の範囲内に入るとレーダーもサーチも使用不能になる。 さらに、メーザー砲を反射するチップが周囲を漂うため、そこにメーザー砲を撃ちこむ事で、 『光と闇の舞い』を再現することが可能。(メーザー砲は相手を貫通するので、反射して何度もヒットする) マルチチャージ射撃【コンテナミサイル】 全ての敵にミサイルを5発ずつ発射する。 発射までの隙がややある。 サブ射撃【拡散メーザー砲】 弾数:2 リロード:5.5秒(常時) 拡散メーザー砲。 かなり広範囲に拡散するが、射程は短い。 ジャミング弾がヒットしている間に相手に発射すれば、『光と闇の舞い』を再現できる。 特殊射撃【パワーアームメーザー砲】 弾数:8 リロード:5秒(常時) 弾速が速く強力なメーザー砲。 ヒットするとダウンを取れるうえ、光竜と違い移動しながら撃てる。 ジャミング弾がヒットしている間に相手に発射すれば、『光と闇の舞い』を再現できる。 格闘【ダブル・リム・オングル】 両腕に発生させたビームソードで敵を切り裂く。 N:3連斬り 左右:回転2連 前:両手同時斬り 後:斬りつけ→突き 特殊格闘:ジャンプ斬り
https://w.atwiki.jp/yurina0106/pages/4068.html
タグ 作詞M 作詞 曲名 作品名 ジャンル beautiful flavors それは舞い散る桜のように 完全版 感動 principle それは舞い散る桜のように 完全版 かっこいい
https://w.atwiki.jp/yurina0106/pages/4197.html
タグ かっこいい 曲名D 歌 2G70 作詞 BasiL 作曲 アッチョリケ 作品 それは舞い散る桜のようにOP MAKESHiFT / 「それは舞い散る桜のように」サウンドトラック